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ためこみ症

突然のためこみ症夫の退職とその後

ためこみ症の夫の荷物で床が見えない ためこみ症
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突然の夫の退職とその後

ある日いつも通りに朝出勤した夫が突然に仕事を辞めてきました。

夫は私よりも13歳上なので、いずれは私がまだ働いているうちに夫が定年を迎えることは覚悟していました。

ですがそれは予定より1年早くやってきました。

いつも通りにきっちり同じ時間に帰宅した夫は何も言わずにモノに埋まるリビングのテーブルで夕飯を摂っていました。

夕食を出し終えてホッとしながらふと部屋を見るとリビングいっぱいに積まれたモノの間に花カゴが置いてあります。

それにはカードらしきものが添えてあり、近づいてよく見ると『お疲れ様でした』と書いてあるではないですか!

とっても嫌な予感がします。

「何これ?」驚いて夫に尋ねると「見たら解るだろう?今日仕事辞めてきた。」と言うのです。

ガーン!!!!(なるべく平静を装う私。)

夫は45歳の頃から何度か転職してきましたが、事前に私に相談があったことは1度もなかったので心のどこかで備えてもいました。

それにしても突然に明日からためこみ症の夫が毎日家にいる事になるなんて。

私は必死で落胆を顔に出すまいと思いましたが顔は引きつっていたはずです。

夫の定年までのあと一年は昼間にゆっくりできると思っていたのに。

仲の良いご夫婦ならどこかに旅行でも行こうかとなるのかもしれませんが、私たちの夫婦仲は破綻しています。

何より、時間があるために夫がさらにモノをためこむのではという恐ろしい予感がしてその日はよく眠れなかったほど不安でした。

突然の退職の後夫はどんな様子でいるのか、何が変化したのかこれからに向けての私の思いをこの記事で書いています。

初めて記事を読んでくださる方はコチラをご覧ください⇩

リビングに1日中いる夫

趣味も友人もない夫

もともと休みの日はフリーマーケットやリサイクルショップは買い物に出る以外家でテレビを見ている人でした。

一緒に遊びに出る様な友人は一人もおらず、何か趣味があるわけでもありません。

おまけにちょうど新型コロナウイルスのための自粛が始まり自然にテレビの前に1日中居る様になりました。

せめて家族との間だけでも会話があればまた違うと思いますがそれすらもありません。

私から見るとあんな寂しい生活は無いと思えるくらいに独りぼっちなのですが夫は平気な様子です。

友人もなく趣味のない夫が過ごしているモノに埋もれた座椅子

友人もなく趣味もなく夫はここで1日中テレビを見て過ごしている

冷蔵庫の中もいっぱいに

毎日の中で最近一番気になっているのは、冷蔵庫の中もいっぱいに食べ物をため込んでしまう事です。

退職前は休みの日に「冷蔵庫に何か入れているな」くらいでしたが、今はまさに部屋と同じで冷蔵庫の中の空いているスペースが埋めたくなるようで詰め込んでいます。

仕事で私が朝から夜までいないので余計にそうなるのでしょう。

冷蔵庫の中も気になりますが自分の座椅子の周りにもお菓子や缶詰などをためこんでいます。

消費期限が切れているものも多く、匂いが出そうなものや、汁が出そうなものは処分しますが、空いたスペースの分だけまた別のものを買ってきて詰め込んでいます。

冷凍庫にも、自分用のアイスクリームや冷凍のフルーツ、冷凍食品を入れています。

昼間に近くのスーパーに毎日行っているようなのでその日の分だけ買えば良いのに。

夫は糖尿病なのですが、食べない方が良いものをわざわざ選んでいるのかと思う品揃えです。

冷蔵庫は買い物して帰ってきた時に空きのスペースがないと困りますし、たくさん入っていると結局見落としてしまいムダになることも多いのです。

「いっぱいにされると困る」何度かそれとなく伝えましたが夫には通じません。

空いていると思わせるスペースを作らないよう、いっぱい入れている様に広げて置かなくてはなりません。

毎日の事なので困っています。

「指示待ち」タイプの夫

夫は自分から「〇〇しようか」などの行動はしない方です。

家事や育児に関しては自分からすすんでするということは全くと言って良いほどありません。

夫を立てながらお願いすればやってはくれるのですが、「これをすれば助かるだろうな」という想像力が働きませんからその都度私がお願いしなければなりません。

一度お願いしたことは次もやってくれるかと期待してもムダです。

もう私はそんなことが面倒になりやめました。さっさと自分でやったほうがストレスになりません。

こんな調子で社会に出て働くのは夫なりに大変だったのかもしれません。(たぶん周りも)

上司からの指示が出ればそれは確実にこなせたかもしれませんが、積極的に相手の意向を汲んで行動することはきっとできなかったと思います。

そんな「指示待ちタイプ」の夫があと1年待てずに退職してきたのはいろいろあったのでしょう。

1日中何もせずフルタイムで働く私の家事を手伝うことなど頭にもない夫を見ながら、哀れな気持ちになってしまいます。

ためこむモノが変化

どうやら年金はきっちりもらっている様ですし、生活費の大半は私が出しています。

お金は持っていると思うのですが、ため込むモノが変わってきました。

異様に多いのはパンフレットや紙袋などのタダで集められるモノです。

次の写真は、リビングのテレビの裏の様子です。

前から紙袋が少し置かれていたのですが、最近ではこの様に紙袋やパンフレット等の紙類ばかりが詰め込まれる様になりました。

テレビの後ろにはたくさんの紙袋など、ためこむモノが変化した

テレビの後ろにはたくさんの紙袋など、お金がかからないモノに変化した。

その上、お菓子を食べた後の袋などゴミも増えてきてるのが気になります。

カバンや服ももちろん困りますがこのままゴミが増えてくると文字通りゴミ屋敷になってしまいます。

空間が埋まりさえすれば服でもカバンでもゴミでも良いのかもしれません。

ゴミが増えるのは阻止しなければとひそかに観察しています。

これからの夫婦のこと

私らしく暮らすためには

私の両親は仲の悪い方ではありませんでしたが、これといって趣味のない父が定年退職したときに母は鬱病になりそうだったと言います。

母はいろんな趣味で走り回るタイプですし、噛み合わなかったのでしょう。

ですがそのうちに父は食後の食器洗いなど慣れない家事を自ら進んでしたり、母に対する態度を改めることでお互いに妥協し、協力して暮らしています。

夫が急に仕事を辞めてきた話を母にすると、母は「ストレスで病気にならないように気をつけなさい」と私に言いました。

私はこの結婚生活の中で早い段階で鬱状態を経験しています。

「2度とあんな思いはしない」と今ではたくさんの趣味を持ち自分の精神状態をまもることに徹しています。

朝から晩まで忙しく働き、帰宅後も夢中で家事をしなければ夕飯に間に合いませんからそれが私にとっては何も考えないで良いのかもしれません。

たまには優雅にゆっくり過ごしたいと思うこともありますが。

今は子ども達がまだ家にいますから心に張りがありますが、居なくなった後のことは私には想像できません。

ためこみ症の夫と会話もない二人きりの生活。

そのとき私がどの様な選択をしていくのか全く予想できません。

夫がモノに執着し、テレビの前で落ち着きなく座って過ごしているのを横目で見ることは辛いことですがどうしようもありません。

夫にも何か生きがいの様なものが見つかればいいのですが。

離婚の可能性もゼロではありませんが、私がもしこの家から出てしまったら、きっと隣家になだれが起きるほどのモノを溜め込んでしまうと思います。

これから私たち夫婦はどうなっていくのか。

これは私たち夫婦に限らず、この年代になれば皆が一度は考えるテーマなのかもしれません。

今のところは健康な気持ちを保ちながらしばらくはためこみ症の夫と暮らし、あとは自然の流れに任せようと考えています。



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