感情のやりとりができない
ためこみ症の夫について悩みはつきませんが、ため込まれたモノと同じくらいに理解に苦しみ悩みのタネになるのは夫と感情のやりとりができない事です。
相手の感情が理解できない夫はそのために人間関係の希薄で孤独な毎日を送っています。
ためこみ症と人の感情が理解できないということが関係しているのではないかと私は考えており、ここにまとめてみる事にしました。
上の写真はためこみ症の夫がリビングのテーブルの上に作った2つの塔です。
お菓子の空きケースに細かいモノが詰められ、それをいくつか積んであり、30センチほどの高さがあります。
ここで家族が食事を摂る事が難しくなると同時に現れた塔でこのすぐそばの僅かなスペースで夫は食事をとっています。
家中に不要なモノが溢れ、家族は大変困っているのですが、本人はその事を全く気にしていません。
なぜ私たちが困るのか解らない様子ですし、自分の考えや行動が絶対に正しいと思っているのです。
また、相手との会話などを通しての感情のやりとりや、その場の空気を読むということが出来ません。
相手が何かしらの感情を表現した時、そのことに気づいていないのか、気づいても気にしないのか自分の感情がまず優先されます。
言葉のキャッチボールは続きませんし、会話を膨らませたり、やりとりを楽しむこともありません。
他の人たちだけで盛り上がっている時、夫だけ聞いていないか、全く内容と違う言葉を挟んでその場を白けさせてしまうこともよくあります。
現在は夫は退職し、友人もおらず、家族とも会話がほとんどない状況です。
夫の言動が他の人たちを遠ざけているのでしょう。そして夫も他の人とのコミュニケーションを望んでいないように見えます。
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こころの通じなさを痛感する
はじめは、夫から心ないことを言われるとただ性格が悪いのではないかと思っていましたが、「これを言って相手を嫌な気持ちにさせてやろう」という意地の悪さが感じられないのが不思議でした。
その空気を読まない言動は時に相手をひどく傷つけるものであり、注意したこともありますが全く通じません。
夫から酷い言葉や、嫌なことを言われるたびに何となく腑に落ちない感覚がありました。
夫の相手を意識しない部分から出た言葉であり、意地悪な気持ちのものからではないのです。
ですから夫には全く罪悪感もなければ謝る気などありません。
夫はなぜ自分の言葉や態度に対して相手が腹を立てたり、悲しんだりしているのか解らないし、解りたいとも思っていません。
心の通じなさを痛感することがよくあります。
その場にそぐわない言動
結婚式の中で読み上げる、夫自身の母親に宛てた手紙を書いた時の話です。
彼が書き上げた手紙の下書きは、初めから終わりまで、それまでの母親に対する不満な気持ち、嫌だった出来事がたくさん書かれていました。
驚いた私は、「せっかくのおめでたい席でこんな不満ばかりの手紙はよくない」と言っても、「本当の話を書いたのだ」と言うのです。
そこに母に対する感謝の気持ちはありませんでしたし、実際に式中にこの手紙を読まれて皆が困惑することも彼には想像できないのでしょう。
私が差し障りのない文面に書き換えると「オレは嘘をつくのはイヤだ」と不満な様子でした。
私が下書きをチェックしていなければ、夫は不満だらけの手紙を結婚式で平気で読み上げたに違いありません。
どうやら「相手を気遣ってのウソ」は夫にとってはただの嘘でしかない様です。
またこんな事もありました。
まだ結婚して間もない頃、すでに亡くなっていた夫の父親の法事が行われた時のことです。
親戚一同が夫の実家に集まるのですが、「別に礼服など着なくても良い集まりだ」と夫が言うのです。
私は半信半疑でしたが家によってはそんな気軽に法事を行うところもあるのかなと、呑気に夫の言葉を信じたのでした。
夫の実家に着いてみるとやはり皆黒の礼服で来ています。
私はまだ大人しめの服を着ていましたが、それでもあきらかに黒ではなく普通着です。
夫はなんとオレンジのアロハシャツを着ていたのでした。
私は穴があったら入りたい気持ちでその日を過ごしました。
夫にそっと「皆礼服を着ているじゃない」と言うと「それがどうした?別に構わないじゃないか」と言うのです。
いつもそんな調子だからなのか他の人は彼に何も言わないのでした。
それ以来、私は夫のいうことを鵜呑みにせず慎重に判断するようになりました。
法事に普段着で行くことは無くなりましたが、今でもお葬式の間中、夫の携帯電話の着信音がずっと鳴っていたりします。
その場にそぐわない言動だとは夫は思いもしませんし、その場の雰囲気に自分を合わせたり他の人たちに気を配る事ができないようです。
相手を気遣ったり、空気を読む事が苦手、もしくは元からそんな発想はないのかも知れません。
相手の気持ちが想像できない
私の両親は夫を常に気にかけてくれています。
10数年前に、元気で病気などしたことのない母に、かなり進んだ大腸癌が見つかった時の話です。
ある日の夜、母から電話で癌の知らせを受けた私は頭の中が真っ白になってしまいました。
その頃にはすでに夫からの心ない言葉で何度も傷ついてきた私はそのことを夫に伝えようか迷いました。
けれども、これは伝えておいた方が良いと思い「母に大腸癌が見つかり進んだ状態である」と寝室に入ってから夫に言いました。
すると少しの沈黙の後に、「それなら義父さんは老人ホームに入ってもらうしかないな。」と言うのです。
母の話をしているのに、なぜ父が老人ホームに入る話になるのか私にはわかりませんでした。
続けて夫は「うちでは義父さんの世話はできないからな。」と言うのです。
夫はもうその時点で母が亡くなった後の話をしていたのです。
私は返事ができませんでした。
ショックと不安の中にいる私に夫は慰めの言葉も無くただ自分の心配をしたのです。
「言うんじゃなかった」とその後すぐに眠ってしまった夫の横で私はしばらく涙が止まらず眠れませんでした。
悪気があって私を悲しませてやろうと思ってのことではなく彼はただ思ったことを口に出したのでしょう。
ちなみに母は今も奇跡的に元気にしていますが父は病院を出たり入ったりで、今はいつどうなるのか解らない状態です。
これ以上傷つきたくないので、夫には今の私の両親の事は何も伝えていませんし他のことでも話す事はなくなりました。
我が子にも無関心
夫は子ども達には全く良いと言っていいほど関心がありません。
子どもが小さい頃は私がお願いすれば仕方なくそばにいるという程度でした。
夫が自分から抱っこをしたり遊んであげたことは私の記憶ではありません。
子どもたちも自然にお父さんの方には近寄りませんし、夫も子どもたちの方に近づこうとしません。
お父さんとの時間も子どもにとっては大切だと考えていた私は、時々寝る前の絵本の読み聞かせを夫に任せてみました。
子どもを楽しませようというよりは、私に頼まれた義務を果たしていると言う感じで感情のこもらない読み聞かせをしていました。
子どもは自分の思う通りにならないと駄々をこねて泣いたり怒ったりするので、苦手なのだと思います。
子どもに寄り添い気持ちを汲んであげるということが夫は全くできませんでした。
そしてその頃に築くべきだった父子の信頼関係もないまま今に至ります。
悪意のない無意識ゆえの言動
・相手の感情を理解する事が苦手である
・会話のキャッチボールができない
・会話の中で相手の話を遮ってしまったり話の腰を折って
しまう事が多い
なかなか親しい人間関係が築けていないのはこのような性格から他人が遠ざかってしまうからでしょう。その場にそぐわない発言をしたり、相手に不快な思いをさせていても本人に自覚はありません。
夫に悪意があれば反論するなり喧嘩するなりして解決する可能性もあるのかもしれません。
相手を傷つけてしまう事に対して全く自覚もない夫にどう説明しても通じない難しさを感じています。
ためこみ症状と同じく本人は全く困っておらず、周りがおかしいのだと思っているので、どうしようもないのです。
周りの人と感情のやりとりができない。悪意のない無意識ゆえの言動から相手を傷つけてしまっている。
このような自覚のない性格の特徴は、ためこみ症と無関係ではないのではないかと私は感じています。
発達障害などの心の病気との関係も気になるところです。
夫は想像力に欠けていて 目に見えない人の心や物事を理解することができません。だからこそ目に見え形ある物に執着するのかもしれないと私は感じています。
コメント
こんにちはブログを拝見し我が家かと似ていたのでコメントさせて頂きました。
うちの夫は4年前からうつ病、アルコール依存症です。現在は薬を服用しながら仕事をしています。
うちの溜め込みは玄関とリビング、4部屋あるうちの一部屋、洋服、靴、キャラクターのぬいぐるみ、音楽が好きなので好きなバンドのツアーグッズや何故かトートバッグが大量にあります。うちの夫は一つでいいものなのに予備や予備の予備?といい4,5
と買ってきています。使わなくなったもの
やフリーペーパー、チラシなども捨てる
ことなく積まれています。
また、生き物の溜め込みもあり現在は蛇が14匹とアリや魚といったものになります。水槽は溢れたもので全く見えず、鑑賞するできるわけでもなくただそこに生き物が置かれているという感じです。
同じような境遇なのでよかったらコメントください。お互いに誰かと話せるだけでも気分が少し楽になれたらいいな‥と思っています。愚痴でもいわなきゃ暮らせない
ですよね
こんばんは。初めてのコメントを頂きとても嬉しく思います。くららさんのご主人の様子を読んでいて うちの夫も10代の頃に「あらゆる動物を飼ったことがある」と言っていたのを思い出しました。記事に書き足しておきます。笑 確か、モグラを捕まえて檻に入れたり蟻の巣を持ち込んだりだったかと思いますが気持ちが悪くそれ以上突っ込んで聞けませんでした。私がためこみ症のことを知ったのがつい2年ほど前なのです。夫は推測ですが10代からためこみが始まったとして今65歳ですから50年経っています。絶対治りません。笑 どんどんひどくなっています。くららさんのご主人はまだ4年でしたら治療が可能な感じですか?それとも無理な感じでしょうか。なかなか他の方に解ってもらえない悩みですが お互い自分を大切に心を健康に保ちながらこの状況と折り合っていきましょう。