この夏の我が家
退院後のためこみ症夫
前回の記事に書きましたが、ためこみ症の夫が糖尿病の検査入院のために2週間の入院をしたのは今年の5月の連休のことでした。
あれから2ヶ月が経とうとしていますが退院後のためこみ症の夫はどうしているでしょう。
入院以前と変わらず夫は1日中テレビの前の座椅子から動きません。そしてタブレット、スマホも同時に操作しながら組んだ足を貧乏ゆすりして過ごしています。
私の知る限りでは糖尿病は食事制限と適度な運動が必要だと思うのですが、そうでない場合もあるのでしょうか。
食事は多少注意を払っているようですが運動はほとんどしていません。
トイレとリビング、キッチンを時々行き来するくらいでしょうか。
気になっているのはさらに夫の座椅子周りのモノが増えた事です。夫の座る座椅子の右手側、ベランダに出る窓の辺りにたくさん積み上げられています。
といっても、写真では分かり辛いですね。。積み上げた高さが20センチほど増した感じです。
テーブルの上やその周辺はすでに飽和状態ですからあまり光景は変わりませんが座椅子に座って手が届く範囲のモノが増えました。
どこに保管していたのか知りませんが大量の封筒がぎっしり詰まった紙袋も出現しました。時々テレビを見ながら封筒の中身を出して読んだりしています。内容は不明です。
ここはベランダへの出入り口でもあるので洗濯物を抱えて移動する私には大変なのですがそんな事は訴えても彼の耳には入りません。
毎朝夫が起きてくる前にこっそりモノを少し移動させ何とか通れるように貴重な空きスペースを確保しています。
病院から持ち帰った糖尿症に関する資料なども多いのですが、やはり文具や財布などの細々したモノも増えています。私が仕事に行っている間に買って来ているのでしょうか。
夫の心の不安定さが急激なモノの増加に関係しているのだろうと私は考えていますが当の本人は不安などの自覚は全く無いと思います。
この自覚のないところがためこみ症という病気の難しさだと思います。困るのは一緒に暮らしている家族です。
初めて読んでくださる方はこちらの記事も⇩
冷蔵庫内のためこみはさらにひどくなった
何度か記事にも書いていますが、入院以前から私を悩ませてきたのは冷蔵庫の中に夫がいろいろと買ってきては詰め込むことでした。
それは1年半ほど前に夫が退職してからひどくなったのですが、お買い得価格で見切り品を買ってきては冷蔵庫に入れるのです。
すぐに食べてくれるなら問題もないのですが、その空間を埋めるためにたくさん入れていますから結局食べないまま腐っていることが多いです。
腐らせて捨てるなら値段が少々高くても本当に食べる物を買ってくればいいのに。もったいないですね。
以前から困っていたのですが退院後は不安からなのかさらにひどくなっています。
入院前は糖尿病の人は食べない方が良さそうなものばかり入っていたのですが、退院後は夫なりに体に良さそうなモノを考えて買ってきている様子です。
たった一つの楽しみである食事も制限せざるを得ない夫の気持ちを考えるとある程度は大目に見なければいけないのでしょう。
と自分に言い聞かせています。笑
30年ほど前から糖尿病を患っていた夫ですが、私がいくら注意しても好きな物を食べて来たので今回の入院はよほどこたえたのでしょう。
これまでは私の料理に「薄味すぎて食べられない」と言っていた夫ですがさらに薄味であっただろう病院での食事を経験して以来納得したようです。
それにしても、友人も無く家族と話もせず1日中モノの山に囲まれて貧乏ゆすりをしている様子を見ていると哀れな気持ちになってしまいます。
食事の楽しみ以外にも何か趣味を作るとか、他に楽しめる事を見つけられたらもう少し生活にハリが出ると思うのですが。
雨の日の憂鬱な臭い
今年は梅雨の期間はほとんど雨が降らなかった気がするのですが、明けた途端に雨が多くなりましたね。
気温が高い日に雨が降ると、ため込まれた荷物から気分の悪くなるような嫌な臭いがするのが長年の悩みです。
モノの山は視覚から入るのは意識しないように気をつけているのですが臭いはどうしようもありません。息を止めるわけにはいきません。
臭いのきつい日は「早く片付けられる日が来ないだろうか」とそればかり考えてしまいます。
特に玄関入ってすぐの夫の部屋(下の写真)がドアが閉められない事、クローゼットにもパンパンに不要な衣類が詰まっていて締まりきれない事で、臭いが廊下に常に漂っています。
ためこまれているモノは革製品が多いのでそれらにカビが生えてツンとした臭いがするのだと思います。ビニールの類も古いモノは臭いが出ますね。
廊下のクローゼットの中で臭いのキツい物は去年こっそり処分してしまったのですが、その古い革のジャンパーには白いカビがびっしり生えていました。
夫の部屋は入り口がモノが積まれていて入れないので、臭いの元になっているモノを処分する事ができません。
カビの生えたモノがたくさんあるのだろうなと想像するだけで憂鬱になってしまいます。
私が現在唯一ゆっくり過ごせる納戸もこの夫の部屋の隣にあるので臭いからは逃れることができません。
置き型の消臭剤も全く効きません。
せっかくパソコンに向かってものを書いたり映画を見たりしていても大量のモノたちが臭いで夫が存在感を主張してくるのです。
いつかこれらを片付けられる日が来たら、臭いの元凶であるたくさんのモノと対峙しなければいけない…とついつい考えてしまうので心の健康上よくないですね。
いけないいけない、ここは現実逃避して考えないようにしなければ私の心が病んでしまいます。笑
雨の日の憂鬱な匂いも何とかやり過ごさなくてはなりません。
それにしてもためこみ症で生ゴミなどを集める方もいらっしゃいますしご家族はさぞ辛いことと思います。
場所がなくなる上に常に強烈な臭いに悩まされ一緒に暮らす事はさらに困難なのは間違いありません。
この夏の私の思い
この夏私は53歳の誕生日を迎えました。
健康診断では相変わらずオールAをいただけるほど健康なのですがやっぱり年齢とともにゆっくり体を休めたいと思う日があります。
平日はフルタイム勤務でかなり体を動かす仕事なので夕方帰るとクタクタです。
言葉も交わすことのない夫が何もせずに荷物の合間で晩ごはんが出来るのを待っています。
何も考えてはいけない、とにかく今のやるべき事をこなすだけだと無心でたまった家事をこなします。
そして休日は家だと気持ちが落ち着かないのでなるべく外出しています。
私はとても元気で悩みなどないように周りからは見えるらしいのですがとんでもありません。
とっても闇の深い私。笑
この家を片付けるまでは死ぬわけにはいかない、健康を維持しなくてはと気が張っているので元気なのかもしれませんが。。そんな健康法〜嫌ですね。笑
私は読書が好きなのですが最近「アンネの日記」を改めて読んでみました。
まだ少女だったアンネは戦争のために潜伏生活を余儀なくされるのですが、窮屈な隠れで暮らしながらもどんな時も純粋さと優しさ、人に感謝することを忘れませんでした。
その中でアンネは自分のことばかり優先する同居人の一人を「ケチな精神の持ち主」と書いているのですが、私もそんな人間にならないように気をつけなくてはと反省しました。
ストレスの多い環境ですが自分らしさを失わず、毎日を過ごしていきたいと思っています。
自分の中の心の闇に足を取られてしまわないように。そんなことを思っているこの夏です。
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