我が家のクルマ事情
また今年も暑い夏がやってきますね。
季節外れに暑かった先日、昨春就職のために家を離れた次男が帰省した日のこと。
軽自動車の後部座席を埋めている夫の荷物を降ろして久々に運転して迎えに行ったのですが…。
暑がりの次男のためにクーラーをかけようとスイッチを点けると「シューシュー」と妙な音がしています。
そういえば、去年秋に車検を受けた際に車検屋のせいでクーラーのガス漏れが起きたと夫が言っていたっけ。
古い車ですから寿命的な故障なのでしょう。
このまま運転して大丈夫だろうかと不安でしたが、次男を乗せて家まで無事に帰ってきました。
これまで夫のこだわりで改善できなかった我が家のクルマ事情でしたがこうなったら考え直さなくてはいけません。
車と車庫に置かれた荷物は常に私を悩ませてきましたが、夫に歩み寄って話し合いを試みても結局はこちらが疲弊してしまいラチが開かないのでした。
車に関する事以外でも夫とは話し合うということが成立しないので私は自分の健全なメンタルを維持するためにたくさんの事を諦めてきました。
ですがついに諦め避けてきた憂鬱な難関のひとつについて再考しなければいけない時がやってきたのです。
今回は突然の車の故障により考えざるを得なくなった我が家のクルマ事情とそれにまつわる事を書きたいと思います。
古い軽自動車と倉庫代わりのワンボックスカー
このブログでもお話ししたことがあるのですが、我が家には2台の車があり1台は先ほどのエアコンが潰れてしまった軽自動車です。
このクルマはどうしてもの必要に迫られない限り私は運転しなくなりました。
というのも5年ほど前にこの古い軽自動車を雨の中運転していて上り坂で突然車が止まってしまったことがあったからです。
経験したことがある方にはお分かりいただけると思うのですが車が止まってしまった時の恐怖感はトラウマです。
修理屋さんに夫が持っていってくれましたが原因はわからないまま。
その時すでに10年は乗っていたのでそろそろ新しいのに替えたかったのですが夫は頑なに拒みました。
怖くて乗れないというと夫は「じゃあ乗らなければ良い」とあっさり。
仕方がないのでたくさんの買い物等はバイクで小分けに済ませたりしていますがなかなか大変なのです。
実家の母を通院のために送ったりという時は仕方なく「怖い」と思いながら乗らなくてはいけません。
母や長男が「お金はいくらか出してあげるから新しい車を買いなさい」と何度も言ってくれたのですが何故か夫はやはり首を縦には振りません。
多分お金がない事もありますが、それ以外に何かモノに対するこだわりと同じ性質のこだわりが車に対してもある様に思えます。
夫が乗っている時に止まってしまえばいいのにと意地悪く思ったりしましたが、その様なことはなく夫は平気で乗り続けていました。
そしてもう1台の我が家の車は大きなワンボックスカーです。
この車は中古で購入したのですがほんの1年ほどで夫がモノを詰め込んでしまって乗ることができなくなってしまいました。
今では家の中と同様に運転席から車内の天井に届くくらいに不要なモノ、カバンや服や小物類でパンパンなのです。
運転席のドアを開けると外に向かって雪崩が起きるほどです。(1度開けてしまったことがあり大変なことになりました)
もう車というよりは倉庫です。
この車が稼働できないので家族5人で出かけなければいけない用事の時は困りました。軽自動車は4人しか乗れず、極寒の中私だけバイクで現地に向かう事も度々でした。
その動かない大きな車に毎年の税金と保険、車検代などの諸経費がかかっているはずなのですがその辺りは勿体無いと感じない様です。
真冬にトイレの便座ヒーターも切ってしまうほどのケチさとこの様な出費に対する鈍感さのギャップが理解できません。
きっとこれが「ためこみ症」という病気のせいなのでしょう。
そして車が置かれている車庫にも問題が。
家に入りきらない夫の荷物が大きなものは剥き出しで(テーブルなど)小さなものは箱に入って車庫の奥に積み上げられているのです。
以前は車庫の半分ほどまでモノが積み上げられていて近所から苦情の手紙が入るほどでしたが、数年前にどうにか夫の許しを得て私が片付けたはずですが…。
やはりまた少しずつモノが増え続けてきました。
気づかないフリをしてきたのは仮に私が問題解決に向けて何かを提案したとしても夫は応じる訳もなく、解決不可能だと知っているからです。
「これ以上ガッカリしたくない」と常に守りに入っている私。
ですが今回は新しい車を手に入れるチャンスです。
夫は何事にも我慢が苦手なのでエアコンが切れた車で真夏を迎えたら耐えられるとは思えません。
ワンボックスカーと軽自動車の2台がギリギリ入る幅の車庫です。夫は倉庫代わりのワンボックスカーは手放さないでしょうから軽自動車を新しくしようか。
家に向かうドライブ中に次男と私は策を練り続けました。
そしてその夜折をみて夫に車の買い替えについて言ってみようということになりました。
意外な展開
その夜は近くに住む長男も来てくれて私の気持ちを汲んでうまく会話を運んでくれたからか、「10万キロ走りたかったのに」と何度も悔しがりながらも夫は新しい車購入案に賛成しました。
エアコン無しでこの夏を越すのは無理だろうし自分がお金を出さなくて良いなら賛成だと。
そうか10万キロという数字にこだわっていたのか…。まあそれも適当なセリフなのかもしれませんが。
さっそく日を改めて長男に付き合ってもらい3人で車屋さん巡りをしました。なにせ夫と私はもう何気ない会話ができないほど心の距離が空いてしまっています。
車どれにしようかなどと二人で話し合うなんてもうできません。
間に入って笑顔で付き合ってくれる長男には本当に感謝です。
いろんな車をいつになく上機嫌で見て回る夫はセールスの方を質問攻めにしています。
普段は一人きりでテレビに向き合って過ごしているのでこの様な機会は久しぶりという事もあるでしょう。元々夫は車、バイクが若い頃から好きなのでテンションが上がりまくっている様子です。
そんなに喜ぶなんてまあ良かったなと呆れ半分の私。意外な展開です。
今回は自分はお金を出さなくて良いということもあり嬉しそうです。(自分の年金は不要なモノに変身してしますが…)
私は軽自動車ではなくもう少し大きい車1台にすれば必然的にあの大きな「倉庫」である車も処分できるかもしれない、と機嫌良くはしゃいでいる夫を見ながら考えました。
私の趣味の自転車を車に積んでどこか遠くに走りに行けたら良いなとも思いました。
機嫌の良い今ならOKするかもしれません!!
ダメ元で軽自動車ではなく少し大きめのコンパクトワゴンを夫に提案しようと決心しました。
ただし倉庫代わりの大きなワンボックスカーは処分するという必須条件がつきますが…。
最後のお願い
今ある大きな車とエアコンのつぶれた軽自動車2台を処分して1台の乗用車にすることを提案すると意外なことに夫は喜んで賛成しました。
「ワンボックスカーをカラにして車を処分できるか。」ついでに車庫にもモノを置くのはやめて綺麗にできるかと私は何度もしつこく確認しました。
夫は機嫌良く承諾しました。
こんな歳になって新車に乗れるなんてと大はしゃぎです。
あの大きな倉庫代わりの車については、夫が亡くなったら真っ先に処分しなければいけないと考え悩んできました。
こんなにあっけなく夫が処分を決めてくれるなんて車を購入する事よりも私には朗報でした。
それに車庫は片付けて良いとどさくさに紛れて約束してもらえたではないですか。まあ疑わしくはありますが。
納車は未定ですが8月か9月になるとのことでそれまでに車を処分しなければ車庫証明が取れません。3ヶ月ほどしか無いのです。
夫は「もちろんもちろん」と上機嫌です。
これまでモノを処分してほしいという願いは何度も踏み躙られてきました。
いろんな事に傷ついてきた私は全てが終わるまで、つまり夫が死を迎えるまでは片付けのことは考えない様にしようと生きてきました。
夫に「片付けてください」と今回お願いすることになるとは思いもよりませんでしたがきっとこれが最後のお願いになるでしょう。
そしてそれから10日ほど経ちましたが夫が片付ける気配は全くありません。
やはりこれまでの様に1日中座ってテレビとスマホとタブレット相手に過ごしています。
やっぱり。予想通り…。
もうすぐ梅雨だし梅雨が明けると暑くて片付けるのも大変になるよとさりげなく私は夫に言いました。
「わかってるわかってる」
いや、ほんとにわかってますかアナタ!!と心の中で呟く私。笑
これまでためこむ事しかしてこなかった夫は処分することがどれだけ大変かを知りません。
私はかつて車庫の荷物を1トン近く処分した経験から、この仕事がどれだけ肉体的にも精神的にも大変か身に染みてわかっています。
あの「倉庫」であるワンボックスカーには少なく見積もって200kgほどのモノが詰まっています。
確実に想像以上に大変な作業です。
夫はこれまで処分などしたことがないのでわからないのでしょう。
車庫証明を取る段階になって「やっぱりオマエが片付けろ」となるのではないかと最悪の場合を予想する毎日です。
そうなったらやるしかありません。
また私は真夏にいろんな虫と戦い汗だくになりながら片付けるでしょう。
一番恐ろしいのは車の中のモノを捨てられずに家の中に持ち込むことです。
一応先に持ち込み禁止のクギを刺しましたが、夫にモノが捨てられるとは思えません。
いけないいけない、あれこれとネガティブな予想ばかりしてしまうのは身体に悪いではないですか!笑
運を天に任せて、喜ばしい気持ちで新車を迎えようではありませんか。
やれやれ…これはいつの日か笑い話ですね。
車庫を片付けた経緯はこちらの記事です↓↓
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