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ためこみ症

モノに埋もれる暮らし「ためこみ症」|ためこみ症の夫

モノで埋まるためこみ症の夫のリビングルーム。 ためこみ症
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モノに埋もれる暮らし

モノに埋もれた暮らしを続ける事になるとは予想もしなかった私。

結婚当初「夫は一人で暮らしていたのだからこんなに散らかってしまったのだろう」と私は安易に考えたのです。

ですが片付けても片付けても、モノは限りなく増え続けました。

夫は当時はまだ病名もなかった「ためこみ症」という心の病気だったのです。

悩み始めて約25年が過ぎようとしています。

この記事では私たち家族がモノに埋まりながらどの様な日常を送っているのかをご紹介します。

初めて読んでくださる方はコチラの記事も⇩⇩⇩

探し物をするストレス

我が家にはスッキリと何もないスペースがほとんどありません。

何もないところを見つけると夫がすぐにモノで埋めてしまうためです。

細かいモノがあちこちで崩れるほどの山になっているのでうっかり大切なものを置いたりするとどこにいったのかすぐにわからなくなります。

よく自転車や家の鍵をポイっと置いてしまって探すのに苦労した事が何度もありました。

スマホなども要注意です。モノの隙間に入るとどこに行ったのか分からなくなるのでしょっちゅう探し回っています。

探し物が大変になってしまう夫の積み上げたモノでいっぱいのテーブル

テーブルの上に重なるモノの山での探し物は大変です

大事なものが埋もれてしまわないように置き場には常に気を配らなくてはいけません。

探し物が見つからずに結局新しいものを買ってきてしまうのでさらにモノが増えてしまう。悪循環です。

買ってくるのなら結局は持っていないのと同じです。

探し物に費やする時間と精神的疲労ほど無駄なものはないと思い、家族で気をつけています。

ためこむ本人である夫は不思議と探し物をする事があまりありません。

不衛生である

恥ずかしい話ですが 我が家では掃除機をかけるスペースがほとんどありません。

細かいモノだらけで埃も多いのですがどうしようもなく、とても不衛生です。

何もなく床が見えている場所は僅かしかないのです。

家が新築の頃は、床に毎月ワックスをかけ、どこの掃除をいつしたのかが一眼でわかる「お掃除ノート」を作っていた私はどちらかというと掃除好きなのですが。

モノが増えないようにいろいろと試した努力も虚しく今では掃除などとてもできない状況です。

1番困るのはモノの山の中に時々食べものが混じっている事です。

2年ほど前にテーブルのあたりで腐敗臭がするのでよく見ると積み上がるモノの下でバナナが腐って液体状になっていました。

突然コバエがわいてしまう事もあり、その時には必死で根源を探さなくてはいけません。

たくさんのモノの中に食べ物が混じっている事もあり不衛生な状態のリビングの様子

モノの山の中には食べ物が混じっている事もあり不衛生な状態

夫は糖尿病ですが全く食事制限する気もなく、すぐに食べられる果物やお菓子、インスタントラーメン、レトルトカレー等をモノと一緒に置いているのです。

夫がまだ仕事に出ていた頃は 留守の間に少しは片付けたりできたのですが、現在は退職し毎日一日中テレビの前にいるのでそれもできません。

食べ物が腐ってその辺りに放置されていないかをいつも気にしています。

その上に何か置いたら、その下はどうなっているかわからなくなりますから。

危ないモノが落ちている

ためこみ症の夫の積み上げた荷物の上にはグラスが傾いて置かれていて危ない。

無造作に傾いた状態でモノの上に置かれているグラス

現在夫が僅かなスペースで食事を摂っているリビングのテーブルの後ろには何故か今にも滑り落ちそうな角度でグラスが置かれています。

万が一落ちても下にもモノがいっぱいなので割れないと思っているのかもしれません。

割れ物で足などに怪我をしたら大変だと思うのですが、その辺りは全くの無関心です。

お皿やコップなどの割れ物がたくさんのモノに混じってあちこちに置かれていて危ないと感じます。

また、壁にもぎっしりと押しピンで色々貼り付けているのでたまにピンが外れて落ちている事があり、油断して歩けない状況です。

窓が開けられない

ためこみ症の夫の大量の服で覆われて開けられない窓。

大量の服で覆われて開ける事ができない窓

風通しのいい「気持ちの良い部屋を」と設計の段階でリビングルームの北側以外を全て窓付きにしました。

今となってはどの窓も モノや服で覆われて開ける事ができません。

かろうじてベランダに出る掃き出し窓の一つだけが開ける事ができます。

蜂などが家に入った時は窓を開けて外に出す事ができないので大変です。

明るく風通しの良いはずのリビングルームが、窓を開ける事もできずにいつも暗く澱んでいる事が残念で仕方ありません。

夫は鍵をかけることが好きですから、もしかしたら意図的に服やモノで窓が開けられない様に塞いでしまったのかも知れません。

洗濯物が干せない

洗濯物を干すのが大変なためこみ症の夫のモノが占領するベランダ。

ベランダにもモノをため込んでいて洗濯物を干すのが大変。

夫が仕事を辞め家にいるようになってから特に酷い状態になったのはベランダです。

たくさん洗濯物が干せるはずが、今では半分以上のスペースにモノが置かれていて、少ししか干せなくなってしまいました。

上の写真の中央の椅子に座って夫はタバコを吸っているのですが、その周りに細かなモノが無限に増えました。

雨ざらしですので置いてあるモノはほぼダメになります。(もともとどうでも良いモノばかりですが)

プラスチックケースは陽に当たりすぎてボロボロに崩れてきます。

それでも夫はモノをためこみ続けるのです。

いつか片付く日まで

私は50歳を過ぎましたし、そろそろ身の回りを簡潔にしていきたいのですが、65歳の夫はモノをさらにためこもうとしています。

病気だから仕方がないとはいえ、見たくもないたくさんの不要なモノが嫌でも視界に入るので、じっとしていても疲れます。

そして張本人には自覚が全くない病気なのですから厄介です。困っているのは周りの人間、家族です。

どこを向いても夫のモノでいっぱいの我が家。

そのストレスと向き合いながらも、自分の心が病んでしまわない様に葛藤する毎日が続いています。

子ども達もそれぞれに諦めと妥協を知り、自分の過ごし方を大切にしています。

それにしてもいつになったらスッキリと片付き寛げる家になるのでしょうか。今のところ全く見通しがつきません。

いつか片付けられる日が来るまでの長期戦です。

日々心と体を健康に保つことだけを考え、その日に備えています。


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