ためこみ症の夫の「テリトリー意識と不安感」
夫は自分のテリトリー作りのためにモノをため込むのではないだろうか。
溜め込み症の夫が何故モノを無限にためこみ続けるのか?という疑問はいつも私の頭にあるのですが、彼が物を溜め込み家中のどこも同じ景色にしてしまうことに最近気がつきました。
彼が無意識に抱えている漠然とした不安感から、自分のスペースがあるという安心感を得たいために物をため込むのではないだろうか?と思ったのです。
きっかけは、以前テレビの番組でどこかの国のアリか蜂だったと思うのですがどのようにして自分たちのテリトリーを作っているのかという話を思い出したからです。
詳しいことは忘れてしまったのですが、その虫は、どこに住処を作っても巣の周りの壁に特徴的な模様をつけるらしいのです。
虫たちは自分のテリトリーを示すために同じ模様をつけているのだと私は解釈したのですが、ある日我が家のどの部屋も夫の溜め込んだ物が積み上げられ、不思議なほど同じ光景であることに気づいたのです。
これは夫が無意識にテリトリーを主張しているのでは?
このブログに既に来てくださっている方にはお解りいただけると思うのですが我が家の様子は写真に撮るとどこの部屋の写真なのか住んでいる家族でさえ分かりません。
この光景が彼の心を休ませる居心地の良いもの。何もない空間があると物を置かねばソワソワと落ち着かないのではないだろうか?
精神科医でもなんでもない素人の私が側で25年間夫を見てきて思うことなので確かな研究ではありませんが夫のテリトリー意識について勝手な想像を膨らませて考えてみたいと思います。
妻が推測するいくつかのためこむ理由
夫はさまざまなモノを大量にため込んでいますがそのペースは一定で「着々と」増やし続けています。
夫がモノを増やしていることの意味はざっと以下のようなものかなと思います。
- 安いモノを見ると必要かそうでないかは関係なく買ってしまう。
- 常にモノがいっぱいでないと気が済まない。
- 何もないところでは落ち着けない。(ただし自分の家以外ではそうでもない)
- モノがなくなるかもしれないという危機意識(殆どモノは実際に使われることはなく保管、放置される。
これらの理由からためこみが止められないのではないかと思うのですが、実際にはどうなのかよく分かりません。
そして今回この記事に書いているように新たに私の頭に浮かんだため込む理由は、「夫のテリトリー作りのため」ではないかということです。
夫の留守中も積み上げられたモノにより絶対的な存在感がある
これはまだ夫が仕事に出ていた時に私が感じた事です。
たくさんのモノが溢れている我が家では、夫が不在であるのに存在を忘れさせてくれないのです。
夫が出勤して、やれやれほっと一息つきたいところですが、我が家の何処もかもに夫のモノが溢れています。
そして我が家の状態を見るたびに、夫に対しての疑問と片付けられない怒りの感情と向き合わねばなりません。
夫はそこに居ないにも関わらず、あふれるモノから夫の絶対的な存在を感じるのです。
家中に溢れるモノ=夫
そこに居ないはずなのに「オレはここにいるぞ」と強烈に存在をアピールしてくるのです。
動物があちこちに自分の匂いをつけて歩くのと同じと言ったら少し強引でしょうか。

窓を覆っている大量のモノと服はため込み症の夫のテリトリー意識の表れ?
他の人を寄せ付けない
この家を建て替えてすぐの頃にはリビングルームにはお客様を呼べる状態だったので、しょっちゅう私の友人が訪れていました。
今ではこの様な家の状態になり、お客様をお呼びすることはできません。
私や子どもたちの友人たちが出入りする事を無意識のうちに遠ざけているのかもしれません。
ですが夫は不思議な事に、家電の修理などで来られた方などが入ってくるのは恥ずかしいとも思っていない様です。
むしろ、「どうだ、すごいでしょう」とでも言いたげな、自慢げな様子で見せびらかしているように思うこともあります。
無意識に他人を寄せ付けないためにため込んでいるのかもしれませんが見せびらかしたい気持ちもあるようです。
ため込み症の夫が安心感を得られる場所
自分が集めた物を積み上げた場所=夫が安心感を得られる場所
彼の抱える漠然とした不安感の正体はわかりませんが…何か飢餓感のようなもの…危機感といってもいいかも知れません。それらを払拭するために自分が溜め込んだモノに囲まれないと安心できないのではないだろうか?

テレビキャビネットも夫の不要なモノ入れとなりテリトリー化している
次の写真は昨年春より退職し、毎日夫が家にいる様になってからの日中の居場所である座椅子です。

夫の居場所である座椅子の周りはモノが増え続けてテリトリー化している
夫が自分用に座椅子を置いてから半年もたたないうちにその周り(特に右手側)にたくさんモノが積まれました。
そこはリビングの中で唯一床がまだ見えている貴重なスペースだったので何度か「ここには物を置かないで」と私も子どもも頼んだのですが夫は生返事をしただけでした。
溜め込み症の夫にとって、自分が集めたモノに囲まれるということは自分の意思ではどうしようもない本能的な欲求なのでしょう。
他のため込み症の方のお部屋は見た事がありませんが、集めるものも人それぞれでさまざまでしょうからいろんな光景の部屋があるのでしょう。
そして夫と同じくその光景に囲まれて安心感を得ているのではないでしょうか?
自分のテリトリーに集めたモノを積み上げて同じ光景を作り出すこと。
たとえどれほど大きな部屋であってもそこに自分が住んでいる限りため込み症の夫は同じ光景を作り出す努力を惜しまないことでしょう。
そうして得た場所だけが、彼の安心できる場所なのかもしれません。
そう思うと…ある意味仕方がありませんね…。
コメント