ためこみ症の夫は何故モノを手放せないのか？という疑問について改めて考えてみたいと思います。
このブログを続けて読んでくださっている方はご存知だと思うのですが今年の5月に書いた我が家のクルマ事情に関することで特筆すべき出来事がありました。
今回その事を受けてさらに夫の「ためこみ症」という病気について理解する事は難しいと私は感じています。
あれこれ推理したところで解決に結びつかないのは知っていますし普段は精神衛生上良くないので意識の中に入れない様にしている私ですが、久々にこの長年の疑問に向き合ってみたいと思います。
初めて訪れてくださった方はまずこちらの記事へ↓
続・我が家のクルマ事情
ワンボックスカーの車内は天井までモノが詰め込まれていた
我が家の車庫には長年にわたり倉庫代わりになっていた大きなワンボックスカーと古い軽自動車の2台が置かれていました。
クルマとしての機能をどうにか果たしてきた軽自動車がついに調子が悪くなり、紆余曲折を経て今年の5月に夫を説得しやっと車を購入する事ができました。
納車まで2、3ヶ月という話だったのでその間に倉庫代わりになっているワンボックスカーを車庫から処分しなければ新しい車を迎えることはできません。
軽自動車の方は下取りに出すという事で心配は要らなかったのですが問題はこの倉庫代わりのクルマでした。
このワンボックスカーは床から天井まで夫の集めた不要なモノがぎっしり詰め込まれているのです。
我が家のクルマ事情まずはコチラをどうぞ⇩
クルマの中身をまずは処分しなければいけません。
ゴミの詰まった車などどこも買い取ってはくれません。それどころかカラにしたとしても古過ぎて値段がつかないだろうと夫以外の私や子どもたちは考えているのです。
夫はクルマの納車を誰よりも楽しみにしていましたがワンボックスカーを処分するための作業は気が進まないらしく相変らず毎日テレビを見たりして過ごしていました。
その様子を見て私は「これは夫の車が処分できない事で納車が遅れるかもしれない」とあらかじめ予想していました。
「クルマ片付けるんでしょう？」と言いたいところですがそれを言ったところでいい加減な返事しか返ってこない事を知っているので私はあえて何も言いませんでした。
「納車の日が7月下旬になります」と6月の下旬、つまりひと月前にディーラーさんから連絡をいただいたので夫はそれこそ大喜びでした。
しかし片付けは手付かずのまま…。
クルマから移動してきたモノがさらに積み上げられ悪臭を放っている
納車1週間前になった頃から家中に何とも言えない悪臭が漂い始めました。
このニオイはなんと表現して良いのか解りませんが、ビニールやプラスティックが劣化した化学的なニオイとカビや古着についた皮脂のニオイが混じり合って…とにかく胸が悪くなるニオイなのです。
何年もの間車内で日光に当たり高熱、高湿度の中に置かれていたモノのほとんどが劣化し変質しているのでしょう。
仕事から帰ると日に日にリビングにあきらかにクルマから運び込んだであろうモノが積み上げられています。1階の夫の部屋もさらに入り口まで山積みになっています。
そして3階の寝室へ入ってみると…もうそこで眠ることを諦めてしまうほどの濃い悪臭が！！
車を購入する際に「ワンボックスカーの中の荷物は絶対に家に入れないで捨ててください」とお願いしたにもかかわらず夫は私が仕事に出ている間にせっせと家中に分散させて運び込んでいるのです。
それでも私は知らぬ顔をして夫がどうするのかを冷静に見ていました。
納車の当日にとにかく、とにかくあのクルマが無くなってくれさえすればと半ば祈る様な気持ちで我慢しました。
納車前日。夕方私が仕事から戻るとやはり車は車庫に置いてあります。中を覗いてみるとまだクルマの半分ほどの高さまでモノが入っています。
まだ夫のモノが乗ったままの処分予定のワンボックスカー
絶望に駆られましたが明日の午前中に業者が引き取りに来るのか自分で捨てに行くつもりなのかもしれないと前向きに考えました。
しかし…。
当日も夕方納車されるというのに夫はいつも通りテレビやスマホを見て過ごしています。
流石に私も黙っていられずに「クルマがまだあるけど今日納車なのだから無くなるはずよね？」と尋ねました。
すると夫は何のこと？とでもいう様な表情で「いや、クルマは無くならないよ。」と言うではありませんか！！！
あんなに何度も念押しし、処分すると何度も言ったくせにしれーっと開き直る発言に「やっぱりこの展開なのか！！！」と私は言葉を失ってしまいました。
「わかってるわかってる」という夫のセリフはいつもその場凌ぎの嘘なのです。
しかし今日の夕方クルマは納車されるのです！！！
「どうするつもりなの？」と私は何の感情もこもらない低い声で夫に尋ねました。
「そこの駐車場を借りるわ。1日500円だし。」
こうして処分されるはずだった倉庫代わりの車は我が家から見える場所にある1日500円の駐車場に半分ほどの荷物を積んだまま移動したのです。
想定内だったとはいえ私にとってはショックで残念な出来事でした。
何故モノが手放せないのか
この出来事があり私はやはり「何故なんだろう」と考えずにはいられませんでした。
このブログを書き始めてから3年半ほど経ちましたが、思うままにその理由を推測し記事にしてきました。
何故ためこむのか？
記事にしたものも含めて今思いつくのは
- もったいないと思っている（異常なケチ）
- 不要なものにも彼独特の価値を見出している（いつかは役に立つはずというような）
- 胎児が羊水に囲まれている様にものに囲まれる事が必要である
- モノを置くことで自分の存在やテリトリーを主張している
- 母親もためこみ症であり脳の何か異常な部分が遺伝している
- 独特な損得勘定をしている
などなど…。
どれか一つ、と言うわけではなくこれら全部が混じり合っている様に感じますしまだ今後もこれかなと思うことが出てくると思います。
そして今回のクルマ騒動では夫は独特な損得勘定をしているのだと感じました。
フリーマーケットなどでひとつ100円だとよく喜んで何かを買ってくるのですが、それらが倉庫代わりの車に何千個も積まれているわけです。
もちろん100円ではなくそれ以上したものも含まれているはずですから彼が払った総額は10万円？20万円？私には見当がつきませんが…。
それが原価だとすると夫にすれば価値はその何倍もあると考えているに違いありません。
これまで車に入れっぱなしで確認もしてこなかったと思われる夫ですが今回こうしてクルマの中のモノを処分しなくてはいけなくなり改めて一つ一つ吟味したのでしょう。
その結果、実際に使うつもりがあろうが無かろうが夫にはそれらを捨てる事ができないのです。
劣化して手の中でボロボロと崩れ落ちる程になっているモノ以外は悪臭がしようが変色しようが捨てられないのです。
それは何故なのか。何故それらを手放す事ができないのか？
まずクルマのことだけを考えてもワンボックスカーをカラにして売れば5万円にはなるはずだと夫は言いますが私は値段はつかない、と見ています。
「損をしたくない」という強い思いがあるのでしょう。
けれども私が損をすると感じるのとは少し違う気がしています。
どんなに高価なモノをお買い得に購入したとしてもそれを使わないのなら私は「損をした」と感じます。
私は買い物はとても慎重なのであまりそんなことはありませんが…。
高くても必要なものにはお金を払うべきだと考えますし安くても要らないものには代金を払いたくありません。多くの方はそう考えるのではないでしょうか？
けれども夫は違います。自分に必要かどうかよりも市場で〇〇円で売られているモノが△△円で買えた（安く）ということに重きを置いているのです。
ですから100円で買ったと喜んでいるモノは夫にとってはその市場の値段、例えばですが500円の価値を感じているわけです。
その視点で見てみると正規の値段で買ったモノが非常に少なくどれもこれもがフリーマーケットやディスカウントショップなどで安く購入したものばかりです。
必ず元の値段があってそれよりも安く買えたという付加価値がついたモノばかり。
そして得をしているという感覚に執着し、モノが手放せないのかもしれません。
何故なら、捨ててしまえば得をしたという感覚そのものを捨てることになるからです。
今回の一番の発見は夫はほとんどの不要なモノに対して正規の値段ではモノを購入しないということです。今までそこにスポットライトを当てませんでしたがこれは大きな発見かもしれません。
そしてその得をしたのだという喜びに執着しその感情を手放す事ができない。
今回の出来事を通してそう感じましたが真相は解りませんしきっと本人にも説明できないでしょう。
それにしても…。
1日500円のあのクルマの駐車料金がもったいなさすぎます！！（泣）
まさに損をしているではありませんか？？
一体いつになれば処分できるのでしょうか。
夫は動く気配がありません。
それにしてもあのワンボックスカーは実際に走ったのはほんの数年で後は倉庫だったのですしからそれこそもったいなかった…。
かわいそうなクルマ…。
今日も窓から見える倉庫代わりのクルマを静かに確認している私です。
やれやれ…。
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