ユーモア精神を持つことは正義感や道徳心を持つことと同じくらい大切だと私は常々感じています。
笑うことで苦しみや辛さが和らぐからです。
何でも真面目に捉えるよりはどこかにクスッと笑えるネタはないかといつも探しています。
そんな私が残念だなあと思った印象的な出来事がありました。
もう今から20年近くも前になりますが、三男が小学校1年生の参観日でのこと。
算数の時間だったでしょうか、担任の先生が大きな針時計を抱えて子ども達に時計の読み方を教えています。
時計の読み方も初めての子どもには難しいんだろうなと私は興味深くその様子を見ていました。
先生がクルクルと手で大きな針と小さな針を動かして「これは何時ですか?」と子ども達に質問を投げかけます。
元気の良い子ども達が「はい、はい!!」と手を挙げ、スラスラと正解の時間を答えています。
ついに先生が時計の針をちょうど10時に合わせて「では〇〇くん!」と我が息子の名を呼びました。
きっと勉強が苦手な我が子に簡単な10時ちょうどの時間を当てたのかなと思いましたが…。
息子は立ち上がり「9時60分です!」と答えたのでした。
なるほど、言われてみれば10時は9時60分とも言えるじゃないですか!!(一般的ではないにしろ 笑)
私はその発想に感心し「こりゃ一本取られました」的な愉快さを感じて拍手したい気持ちでしたが、先生はにこりともせず硬い表情で「違いますね。」とひと言。
大真面目にこれは10時であると説明された先生に私は残念だなあと感じてしまいました。
「すごいねえ、本当だね!!9時60分とも言えるね!でも答えは10時なんですよ。」と笑顔で言って欲しかったなあ。
まだ幼い子ども達と接しているとハッとするような自由な発想に出会うものです。
そんな時に一緒に楽しめる心のゆとりを持つ大人でいたい。
子ども達の心の中にもユーモア精神が育って欲しい。
苦境に立っている時、辛い状況に真面目に向き合うだけでは耐えることは難しいですもの…。
心にゆとりを持ち、豊かで自由な発想とユーモアを忘れずにいる限りどこかに滑稽で笑えることを発見できると思います。
正解だけが全ての答えではないと私は思います。
いつも心にユーモアを。
どんな時にも笑顔を忘れずにいたいですね。
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