夏の終わりの我が家
毎年のように今年は特別暑いんじゃないかと思ってしまうのですが、そろそろ2022年の夏も終わりですね。
着々と夫がモノを増やし続けている我が家ですが、今回は部屋が飽和状態になったためにここ数年でうんとためこみ具合がひどくなったベランダについて書きたいと思います。
大好きだったこのベランダもたくさんの荷物によって様変わりしてしまい、残念ながら今では私の憂鬱なスペースのひとつになってしまいました。
ベランダの憂鬱
この時期の一番の悩みのタネは台風が来ることです。
今では憂鬱なスペースになってしまったベランダはそれに備えて整備することもできません。
写真のように夫が集めたモノが積み上げられ足の踏み場もない状態になっています。
洗濯物を干すのも大変なのです。
下に散らばっているモノの中にはうっかり踏んだりすれば怪我をするような割れ物(食器が多い)も混じっています。
少しずつ進行する病気のように
このベランダは奥行きが2m、幅が6mほどの広さで、外の景色が良く見えて気持ち良く、新築の頃は私の気に入りの場所でもありました。
ですが少しづつ進行する病気のようにベランダの様子は変わっていきました。
もともと足元はコンクリートのままだったのですが小さかった子ども達が晴れた日に遊べるといいなと考えて木のタイルを敷き詰めました。
折り畳みの寝椅子を二つ並べて、そこでゆっくり外の空気を吸い日光を浴びる事ができたのです。
ですが数年が経ち、木のタイルが腐りはじめそろそろ交換を考えているころに夫がビニールでできた組み合わせパネルをその上に敷き詰めてしまいました。下で木は腐りビニールは劣化して汚い足元になってしまいました。
そのベランダに面して2つの大きな掃き出し窓がリビングに通じているのですが、一つの窓は部屋のみならずベランダ側にもたくさんのモノが積まれてそこに窓があるとは知らなければ解らないほどです。
いくつかのケースが積まれている後ろ側がその掃き出し窓になります。
ベランダにまで不要なモノが進出したのは部屋が飽和状態になったからでしょう。
スペースが空いていると夫は何か置かずにはいられないのです。
プラスティックの衣装ケースがいつのまにか積まれています。中身を見ると割り箸や細々した電気コードの類などが無限に詰め込まれています。
引き出しの中もこのように細々したモノが入っています。
私は一度も夫がベランダにモノを運び出すところを見た事がありませんから、きっと私の留守の間に作業?しているのでしょう。
もちろん部屋の中のモノと同様、それらを取り出して実際に使用する事はなくあくまでスペースを埋めるためのモノです。
それはまさに「少しずつモノが増えていった」というしかなく、目に見えないスピードで進行する病気と同じで、気付けばこうなっていました。
夫にすれば自分にとって最良の環境を作り出したと言うことになるのでしょうか。
家にとっては厄介な皮膚病が出来たようなモノでしょうか。
家のほとんどの窓は開ける事ができず風を通す事ができませんしどこかに不具合が起きていてもモノに覆われているために発見する事は難しいのです。
重みでどこかの床が落ちてしまうかもしれないと私はいつも不安に思っています。
これは本当に家にとっても病気です。
ブラックライトに照らし出される荷物
ベランダの上に作ってもらった2本の物干し竿のうち、奥の1本は夫がモノを積み上げるために占領していて洗濯物を干す事ができません。
その荷物が乗った干し竿にセットされているのは1m近くの長さのブラックライトとクリップ式の扇風機です。
以前夫が喫煙していた頃に座っていた藤の椅子が置いてありその上に取り付けたのでしょう。
夫が禁煙する2年ほど前までは暑い時期や気候の良い季節に夫はよくベランダで過ごしていました。
そして何より嫌だったのは夜になり暗くなると手元の電気スタンドと物干し竿にセットしたブラックライトを点ける事でした。
紫色にライトが光って積み上げられた荷物を照らし出すのです。
ライトアップのつもりだったのかもしれません⤵︎⤵︎⤵︎
我が家の前は通行の人たちも通りますし、車通りも結構ある道路沿いの家なのです。
昼間ももちろんそのみっともないベランダが丸見えなのですが、夜にそのライトに照らし出される我が家のベランダの状態といったら恥ずかしいとしか言いようの無いものでした。
「紫のライトで荷物が照らし出されるのは恥ずかしいから辞めてほしい」と私はタイミングを見て訴えたこともあるのですが、予想通り夫は「お前はおかしな事を言うやつだ。何が恥ずかしいのだ。気にし過ぎだ。」と全く取り合ってもらえませんでした。
夫はむしろ『見せびらかし』に近い気持ちなのではないかと思えるほど自信たっぷりな様子でした。
夫は2年ほど前に禁煙しベランダで過ごすことはなくなり紫のライトも点けられる事が無くなったのでその点では救われた気持ちです。
台風でめちゃくちゃに
はじめにお伝えしたように我が家のベランダで特に困ったことになるのは「台風」がきた時です。
置いてあるモノは風で崩れベランダ内で舞ってめちゃくちゃになってしまいます。
数年前に強い台風が来た時は、物干し竿は落ちて箱の中身もフタが開いて中身が外に飛んで行ったのでした。
その台風が過ぎ去ったあくる朝、キラキラと美しい朝日に照らされて我が家のベランダはグチャグチャでどこから片付ければ良いのか分からないほど悲惨な状態でした。
もちろん夫が片付けてくれるわけでもありません。
洗濯物は待ってくれませんから泣きたい気持ちで片付けました。
最近になり、どこから持ってくるのか古くから保管していた封筒に入った書類をパンパンに詰めた紙袋をベランダに出しています。
保険関係の書類、役所からの書類、給与明細などのもう古過ぎていらないだろうと思うモノですが夫は捨てる事ができません。
今年も台風の進路予報を見ながら「あの書類が風で近所中に舞い飛ぶかもしれない」と思った私は夫が起きている間は触れないので、夜遅くにその紙袋の口が開かないように物陰に隠しました。
ビショビショになれば何も言わずに捨ててしまおうと思ったのです。捨てていいかと聞けば捨てるなと言いますから。
ですが今のところ台風は逸れてベランダがめちゃくちゃになることはありませんでした。
いっそ全部めちゃくちゃになってしまえ!!と心の中で叫んだりしています。
ためこみ欲求は無限
雨ざらしで日光に当たり続けているためにどんなものも劣化しボロボロになってしまうベランダ。
そんなところにまでモノを置かずにはいられない「ためこみ症」という病気のせいだとしてもとうてい理解する事はできません。
どうでも良いモノなのならば処分してほしいのですが。
きっと部屋の中のモノと同様、処分すればそれと同じかもしくはそれ以上に新しくモノを仕入れてしまうのです。
ためこみの欲求は無限です。
もし、私がこの家から出ていけば間違いなく夫はさらにモノをためこむ事でしょう。
キッチンは使えなくなりトイレは便器以外の場所はモノで埋まるでしょう。階段は足の幅一つ分だけ残して何かを積み上げてしまうはずです。
そしてこのベランダから外に向かってモノの雪崩が起きるほどにため込んでしまうに違いありません。
「もっと広い家に住みたかった」と夫が不平を言った事がありましたが、たとえ体育館ほどの広さの家に住んでいたとしても同じことになったでしょう。
私にはその光景がリアルに想像できるのです。
片付いたベランダで寝椅子でくつろげる日がいつか来るのかしらと思いながら今日もここで洗濯物を干している私です。
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