ためこみ症

遺伝と夫の孤独について|ためこみ症の夫

ためこみ症
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母からの遺伝と夫の孤独について

重度のためこみ症である夫と数年前に亡くなった義母は性格も顔もそっくりです。

義父は早くに他界されていてお会いした事はないのですが、間違いなく母親に似ています。

  • 人の感情が解らず自分の発言で相手が不快な思いをしていても気がつかない。(もしくは気にしない)
  • 人の内面より家系図や職業、出生地、学歴などの背景に関心がある。
  • 自分の家族の心情的な面に関心がない。
  • 使わないカバンや服などをためこむ。
  • 包装紙や割り箸、紙袋などを大量にためこみ捨てられない。

良い面も探してみました。

  • 几帳面である。(何でもノートに記録している)
  • 気に障ることがなければ感情の起伏はあまりない。
  • 浅い付き合いの人に対しては愛想が良い。

義母が亡くなって数年経ちますが、今だに玄関で夫が脱いだ靴の角度を見るとハッとします。

いろいろと苦い思いをした姑の脱いだ靴の角度と全く同じだからです。

あとは食生活と体質の遺伝のためか二人とも糖尿病です。

今回はこの義母から夫へ遺伝された性質とそのために生み出された夫の孤独について改めて考えてみました。

部屋の入り口までモノが積まれている光景は義母の家でもみられた。

部屋入り口までモノを詰めるためこみ行動は義母から遺伝したのか

失敗を笑う親子

モノに埋もれたリビングでは夫がテレビでプロ野球の試合を観ています。

野球を観ているというよりは実況を聞きながらタブレットで歌番組の動画を流し、スマホで日本史の話を聞くという具合です。

足は貧乏ゆすりをしていますしスマホを置いてテレビを見ているのかと思えば右手の人差し指でペンダントをクルクルと回していたりします。

相変わらず落ち着きません。

本人に自覚は全くないと思われますが、常に体のどこかが忙しく動いている姿は側から見ていて気持ちがどこにあるのか分かりません。

夫が突然笑い声をあげます。

誰かがエラーしたか、一生懸命だったのに失敗したのでしょう、そちらを見なくても私には分かります。

集中して見ていないのにそんな時だけ反応して笑うのです。悪気はないのかもしれませんが人の失敗を笑うのを聞くのはあまり良い気はしません。

私はそれが嫌で、夫の姿もテレビの音も意識の中に入れないようにしています。

数年前に亡くなった義母も同じでした。

例えばある夏に夫の実家で過ごしていると高校野球を見ていた義母が選手のエラーを見て手を叩いて笑っていました。

スポーツは特にエラー(失敗)が明らかに分かります。

…人それぞれ楽しみ方は自由だとは思うのですが、そんな笑い声を聞くことが私はとても嫌なのです。

想像力が欠如している親子

夫と長年暮らしているうちに感じるのは「夫は相手の感情が理解できない」のだということです。

それはつまり相手の気持ちを想像できないということです。

例えば私が何かにひどく悩んでいて夫に相談したとしてもまずその話をじっくり聞くことができませんし共感してくれた事は一度もありません。

これは義母も全く同じで、親子共に想像力が欠如しているために相手の感情がわからないのでした。

再び心は変わるだろうかという記事の中で少し書いていますが義母にはかなり辛い思いをさせられました。

残りわずかな命の知り合いを義母と一緒にお見舞いに行った時の話です。

本当は私は一人でお見舞いに行きたかったのですが「連れて行って」ということで義母も同行しました。

その方は目は閉じられ話すことも体も動かすことができませんが耳だけは聞こえているようです。

ベッドの横に座り義母はいろいろな話をし続けています。

ほとんどが芸能人の話や自分の親戚の話なのですが、そのうちに昔知人が自殺したのだという話をし始めました。

「松の木に首をくくってねえ…」というような話をまるで面白い話でもするように話しています。

残りわずかな命を一生懸命に生きている人に向かってそんな話をするなんてと私は驚いて、早くその話をやめさせなければと理由をつけて急いで義母を引っ張り連れ帰りました。

その方はその数週間後に静かに息を引きとられましたが思い出す度に申し訳なさを感じ後悔しています。

どうして病床の方の気持ちが和らぐような話ができなかったのでしょう。

義母はその方のことがあまり好きでは無かったのですが相手に不快な思いをさせようと考えてそんな話をしたのではないのです。

単に病床で寝たきりの人がその話を聞いたらどんな気持ちになるのかが義母には想像もできず解らなかったのでしょう。

夫と同じように相手の感情に思いを巡らせることなどなかった義母でした。

ポジティブな話よりはネガティブな話の方が理解しやすいのかもしれません。

ですから先の野球の話に戻りますと、選手たちの喜びの姿の後ろに日々の練習の苦労や家族の支えや思いなどがあることは想像しにくいのではないかと思います。

それよりはエラーの場面を見て単純に「面白い」と感じてしまうのではないでしょうか。

何の話に関しても良い話に感動するにはその後ろにある背景を想像することが必要です。

それに比べると人の失敗や悲しい話というのは背景を想像せずに表面だけ見ても分かりやすく反応しやすいのでしょう。

想像力の欠如という面も二人に共通しています。

ためこみ症の遺伝

義母がいつも座っている食卓のテーブルは我が家のリビングテーブルには及びませんがかなりのモノが山積みになっていました。

そしてやはり服やバッグが部屋にたくさんあり、使われていないものが壁にたくさん吊るされていました。

ひとつのフックに5つも6つもバッグがぶら下がる様子は夫がすることとまるで同じです。

いろんなところにたくさんのカバンが吊るされている

カバンが吊り下げられる光景は義母の家と同じである

包装紙や紙袋、お店でもらった割り箸なども大量に台所に溜め込まれていました。

夫の実家には広い応接間があったのですが、ぱっと見たところソファや家電製品など大きめのモノがゴロゴロと散乱していて部屋に入ることができませんでした。

部屋の入り口まで全く使う予定のないモノばかりが詰め込まれていることは共通しています。

上から吊ってあるシャンデリアが台無しだなあと呆れた気持ちで眺めたことを今でも覚えています。

その頃は「ためこみ症」という病気を知らなかったので、義母の家の様子と夫の作り出す状況とが重なることに私はただただ不気味さを感じていました。

ですから夫のためこみに対して義母に愚痴を言ったことがありますが全く聞く耳を持っていませんでした。「何が気に入らないの?」と逆に言われました。

間違いなくためこみ症も遺伝しています。

遺伝と夫の孤独について

私は専門家でもありませんので脳の機能的なことなど詳しいことは分かりません。

ですが多くの性質が遺伝していることは確実です。

母親のためこんでいる様子を見て育ったから子どもである夫も後天的にそうなったのでしょうか。

もし仮に全く違う家で違う人に育てられたとしたら夫にためこみ行動はみられたのでしょうか。

私の勝手な憶測ではためこみの素質は遺伝していたとしても幼い頃から周りが注意したり行動を阻止すればある程度は酷くなることは防げたと思います。

想像力の欠如についてはどうでしょうか。

これは子どもに想像力があった場合はかなり辛い思いをするはずですが、幸い?夫にも同じ性質が受け継がれているようです。

義兄は義母と折が悪く二十歳になる頃にはアルコールに頼るようになっていたらしいのでひょっとすると親子関係にかなり苦しんだのかもしれません。

すでに義兄は亡くなっているのですが私には家族に愛情があった方のように思えます。

ためこみ症や想像力の欠如という点で義母と夫は共通しているので遺伝かなと思います。

その点において自分が相手や家族、周りの人に不快な思いをさせているという自覚は二人とも全くありません。

自覚がないことほど厄介なことはありません。

脳のどこかの部分が機能していないのでしょうか。

例えば方向音痴などと同じように、人の気持ちを理解することが苦手だというようなことでしょうか。

もしそうなら、方向音痴の人が地図に慣れたり経験を積む事で少し改善されるように人の気持ちを理解できるように改善策があったはずです。

そのあたりは謎です。

この親子がどのようなコミニュケーションをとって来たのか全く想像できません。

夫からかつて聞いたところでは「母親に世話を焼いてもらったことがない」らしいですしそれはある意味本当なのでしょう。

義母と夫が親戚の噂話や芸能界やテレビの中の話以外に何か人の心に触れるような会話をしているのを私は聞いたことがありません。

この似たもの親子の間にはお互いの気持ちを想像することもなかったでしょうし関係を深めることもできなかったと思います。

そう思うと夫はやはり孤独な育ち方をしてきたのでしょうし幼い頃から他人を思いやる気持ちを身近に感じる事は無かったのかもしれません。

そう考えると二人には哀れさを感じてしまいます。

分かり合えることもない夫と暮らしていくのはとても辛いですがこうして冷静に分析しているとどうにか「仕方がない」と割り切れる…ような気がします。

 

 

コメント

  1. 川合 隆 より:

    こんにちは、我が家は妻がため込み症でまったく同じ症状ですね。
    妻の実家もゴミ屋敷ですし、片づけようと提案しても激しく抵抗します。
    同じようにすごく悩みましたが
    子供2名も結婚して家をでたこともあり
    定年を機会に別居しました。
    そのまま同居していたらきっと気がおかしくなったと思います。
    本人は物に囲まれた生活が快適なのでしょうね。
    こちらのブログでいままで理解できなかったため込む人の考え方が整理できました。
    現在妻一人で住んでいる一戸建ては同居人がいなくなったことで
    ゴミ屋敷がさらにエスカレートしているようです。
    おそらく妻が亡くなってから子供たちが業者に依頼しての処分になると思います。
    なにか良い方法がないかと何度も話しましたが諦めが悪かったのでしょうね。
    ようやくあきらめて別々の生活をすることでふっ切れた気がします。
    同じように悩んでいる人の励みになりますので引き続きブログ頑張ってください。

    • tikutaku tikutaku より:

      コメントありがとうございます。同じような経験をされたということで、その中での子育てや奥様と別居するに至られるまでの過程では大変困難な思いをされたことと思います。このためこみ症という病気は当の本人は苦痛がないために非常に厄介だとひしひしと感じています。心細さと自分の気持ちを整理するために書き始めたブログですが悩んでいらっしゃる方の励みに少しでもなるのであれば幸いです。なにせ人にわかってもらい辛く孤独に陥りやすい悩みです。今後どうなってゆくのかは私にも解りませんが冷静に何とか正気を保ちつつ状況に対応していくつもりです。コメントをいただき私自身もとても勇気をいただきました。ありがとうございました。